| 2010年度も、我が国の経済情勢は好転しない中、依然として厳しい雇用情勢が続く結果となりました。私たちを取り巻く社会全体が将来の展望を描けず、精神的に追い詰められる方も多く、全国の自殺者数が3万人を超える状況は1998年以来ずっと続いています。そして、2011年3月11日、私たちは未曾有の「東日本大震災」に見舞われました。ここでご家族を亡くされた方々にお悔みを申し上げるとともに、被災された皆さま方に心よりお見舞い申し上げます。
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| 生活自体が脅かされている状況では、まず、生存を確保することが最優先されますが、このような深刻な状況であっても、「様々な危機に直面している人に対し、よき隣人として開かれた心をもって親身になって聴くこと」を活動の基本とするいのちの電話が果たすべき社会的役割は必ずあるものと考えております。
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| 3月11日当日や翌日以降も、首都圏の交通機関は大幅に乱れましたが、相談電話を一度も途切れさせることなく、24時間の相談体制を続けることができました。また、3月から4月にかけて一般社団法人日本いのちの電話連盟の主催によって開設された「東日本大震災『いのちの電話』フリーダイヤル事業」やそのための研修にも多数の相談員が参加しておりますが、こういった活動状況は、いのちの電話の相談員自らが、いのちの電話の社会的役割を果たすための高い意欲を持っている現れであり、今後もこのような意欲を様々な活動に発揮してもらうための組織運営を心がけたいと思っております。
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| 今年度の相談事業においては、いのちの電話の活動の原点である無休の24時間体制による電話相談事業を維持し続けるともに、インターネット相談事業や東京都からの委託事業である「東京都若者総合相談(・З・)/若ナビ」を通じて、若年層に向けた支援活動も積極的に推進していきたいと思っております。
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| いのちの電話は2011年10月1日に創設から40周年を迎えます。これからも、役員、相談員、関係者が、力を結集して事業に取り組んでいく決意でおります。
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2010年の受信総件数は28987件で、一日平均79.4本、昨年比1.9%の減少でした。一方、平均通話時間は35.0分、自殺志向率は12.1%で、いずれも昨年より増えました。自殺志向率の増加は3年ぶりでした。
相談内容も昨年と同様に、切々と孤独のやり切れなさや寂しさを訴える電話、うつ状態のなかでままならない自分を責め、生きていく価値がないと苦しむ声、夫婦・親子・兄弟のような運命的な関係の仲での破綻に悲しむ気持、解雇や就職難のなかで自分の存在を否定されたかのように感じる悲鳴など、一本一本が切実で胸が痛む相談が、絶え間なく寄せられました。
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受信件数
(フリーダイヤル含む) |
自殺志向件数
(自殺志向率) |
平均相談時間 |
| 28987 |
男:11461 |
3474 |
男:1248(10.9%) |
35.0分 |
男:27.6分 |
| 女:17526 |
女:2226(12.7%) |
女:38.9分 |
| 毎月10日、全国のセンターをオンラインでつなぎフリーダイヤルで電話を受けています。自殺志向が高いことと、男性からの相談が多くなっていることが特徴となっています。 |
受信件数783件(男447件・女336件)/平均相談時間22.3分(男19.6分・女26.6分)
自殺志向245件(男123件・女122件)/自殺志向率 31.7%(男15.7%・女15.6%) |
| 月 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
| 件数 |
男 |
78 |
49 |
77 |
46 |
62 |
34 |
61 |
35 |
64 |
34 |
77 |
49 |
| 女 |
29 |
31 |
28 |
26 |
30 |
28 |
| 自殺志向件数 |
18 |
21 |
21 |
13 |
24 |
26 |
| 自殺志向率(%) |
23.1 |
27.3 |
33.9 |
21.3 |
37.5 |
33.8 |
| 月 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
| 件数 |
男 |
64 |
40 |
68 |
40 |
56 |
24 |
66 |
38 |
57 |
32 |
53 |
26 |
| 女 |
24 |
28 |
32 |
28 |
25 |
27 |
| 自殺志向件数 |
23 |
19 |
22 |
16 |
22 |
20 |
| 自殺志向率(%) |
35.9 |
27.9 |
39.3 |
24.2 |
38.6 |
37.8 |
2010年のネット相談事業は千葉センター、仙台センターとの3センターによる活動から、新たに奈良センター、福岡センターとの協働が実現し、返信数を前年の1445件から1803件に伸ばすことができました。
相談利用者については、例年通りネット相談が主に10代〜30代の若年層に利用されている実態に変化はありませんでした。相談内容も昨年同様就労に関する相談が寄せられ、長引く経済不況による社会全体の疲弊感からか、将来への希望が持てず孤立化していく深刻な状況が窺えました。また昨年度末にYahoo!JAPAN「Yahoo!基金」によって行ったシステム改修により集計の精度を高めたことも一因と推察しますが、自殺志向が前年の28.3%から38.4%に上昇しました。1998年来3万人を超え続けている自殺者の問題に対し、今後もネット相談が少しでも防止にかかわっていけたらと願っています。
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相談返信数1803件(男761・女1033・不明9)
自殺志向693件(男297・女390・不明6)/自殺志向率38.4% |
| 年代 |
年代別
(%) |
10代 |
20代 |
30代 |
40代 |
50代 |
60代 |
70代
〜 |
不明 |
| 10.4 |
32.7 |
32.2 |
17.4 |
5.6 |
1.3 |
0.2 |
0.3 |
| 相談内容 |
問題別
(%) |
人生 |
家族 |
夫婦 |
男女 |
対人
関係 |
保健
医療 |
| 48.5 |
9.2 |
2.4 |
4.4 |
9.6 |
18.9 |
| 教育 |
性 |
法律
他 |
情報
提供 |
相談外 |
|
| 2.4 |
0.5 |
2.2 |
1.3 |
0.6 |
| 理事長 |
森野 嘉郎 |
| 理 事 |
倉本 英彦 |
櫻井 京子 |
佐合 信子 |
| 宍戸 信次郎 |
清水 康之 |
中村 武照 |
| 林 義子 |
樋田 大二郎 |
三崎 由美子 |
| 監 事 |
冨部 直希 |
正野 建樹 |
|
| 評議員 |
飯島 睦子 |
上村 明子 |
岡内 泰子 |
| 神田 佳和 |
北川 逸英 |
郡山 千里 |
| 近藤 博和 |
清水 和良 |
谷口 尋子 |
| 辻 恵子 |
中村 清純 |
中村 文彦 |
| 原科 孝雄 |
日比野 克彦 |
堀 肇 |
| 松本 寛之 |
松浦 郭介 |
山下 千恵子 |
| 山田 忍 |
余語 毅男 |
吉方 りえ |
| 事務局長 |
佐合 信子 |
|